現象
MetaFrameサーバーへアクセスしているクライアントデバイスから、ICAセッションを介さないローカルドライブ上のファイルで行った変更が、ICAセッションで割り当てられているクライアントドライブにすぐに反映されません。変更後しばらくしてから、変更されたファイルをICAセッションで確認すると、変更内容が反映されています。
再現手順
1. クライアントデバイスからXenAppサーバーへデスクトップ接続します。
2. ICAセッションで割り当てられているクライアントドライブを開きます(例: ‘Client’のC$ (V:))。
3. クライアントデバイスで割り当てられているドライブの既存のテキストファイルを、ローカルのNotepad.exeで開き、編集したあと保存します(例: ローカルCドライブ上のtest.txtを編集し保存)。
4. 「手順3.」で編集し保存したテキストファイルを、すぐにICAセッションで開きます。
5. クライントデバイスで編集し保存した内容が反映されていません。
原因
XenAppサーバードライブマッピングのキャッシュメカニズムでは、ICAセッションで割り当てられているクライアントドライブは、cdm.sysにあるキャッシュ情報を基に動作します。キャッシュ情報のタイムアウト値はデフォルトで60秒となっているため、クライアントデバイスで行ったファイルの変更が、ICAセッションで割り当てられているドライブにすぐには反映されません。
解決方法
この問題を解決するには、XenAppサーバーで、cdm.sysに関するレジストリのキャッシュタイムアウト値を変更します。以下のレジストリ値は1秒単位で変更することが可能です。このレジストリ値を任意の秒数に変更します。
また、この値を「0秒」に設定すると、cdm.sysのキャッシュ機能を無効にすることができますが、cdm.sysのキャッシュ機能を無効にすると、システムのパフォーマンスが低下する場合があります。
注: レジストリエディタの使用を誤ると、深刻な問題が発生する可能性があり、Windowsの再インストールが必要になることがあります。レジストリエディタは自己の責任と判断の範囲でご使用ください。
ファイルキャッシュタイムアウト時間(デフォルト:60秒)
キー:HKLM¥System¥CurrentControlSet¥Services¥Cdm¥Parameters
名前:CacheTimeout
種類:DWORD
データ:0x3c
ディレクトリキャッシュタイムアウト時間(デフォルト:30秒)
キー:HKLM¥System¥CurrentControlSet¥Services¥Cdm¥Parameters
名前:DirCacheTimeout
種類:DWORD
データ:0x1e
注: Citrix XenApp 6 for Windows Server 2008 R2の場合:
- 以下のキーの値を編集します。HKLM¥System¥CurrentControlSet¥Services¥picadm¥Parameters
- リムーバブルマスストレージデバイスのキャッシュを設定する「RemovableCaceTimeout」という新しいキーが導入されました。詳細は以下を参照してください。
リムーバブルマスストレージデバイスのキャッシュタイムアウト値(デフォルト:10秒)
キー: HKLM¥System¥CurrentControlSet¥Services¥picadm¥Parameters
名前: RemoveableCacheTimeout
種類: DWORD
データ: 0xa
追加情報
CTX102746 – クライアントドライブの割り当てに関するトラブルシューティング
CTX111262 – ICAクライアントドライブ内のファイルとフォルダの表示がF5キーを押さないと更新されない
関連情報
この資料は米国のCitrix Knowledge Baseで提供している情報をもとに作成したものです。
Document ID: CTX103825
Changes to Client Drive Files are not Immediately Updated